12月の美容矯正メッセージ

2014美容矯正の散歩道Q&A

Yuko-Aさん世田谷区在住(35歳)2014受講生

 

勝山先生

質問です

 1、精神的ストレスがあると肌質が悪くなると一般的に言われていますが、そのメカニズムがよくわかりません。

詳しく教えて下さい。

よろしくお願いいたします。

 質問の回答です

 一般的によく知られているように、皮膚は発生学的にみて外胚葉であり神経と同じものです。

皮膚の構造は3層構造になっており一番上が表皮でその下が真皮で一番下にあるのが皮下組織です。

この3層の皮膚はその下にある筋膜とつながっていて強く結合しています。

 また、私たちがおこなっている美容矯正の筋骨格系は中胚葉になります。

 まず、最初にストレスの経路についてお話しします。

 わたしたちが自然環境のなかで外界から受けるストレスは目・耳・鼻・口・皮膚などからの情報として脳に伝えられます。

 ハンスセリエによれば、ストレスは自分たちが好きなことをしたり、ためになることをすると良性のストレスが発生(ユースストレス)し、したくはないがしなければならないことをしたときに悪性のストレスが発生(ディスストレス)するとしています。

 ここで問題になるストレスは当然ですが悪性のストレス(ディスストレス)ということになります。

 すこし難しい話になりますが、ストレスは自律神経を介する経路(特に交感神経系)と大脳辺縁系-視床下部―下垂体―副腎皮質ホルモン経路という二つの経路があります。

また皮膚と神経の機能に関わる物質として神経ペプチド、カテコールアミン、副腎皮質刺激ホルモンオピオネイド、サイトカイン等がありますがその中で特に神経ペプチドの多くは情動に変化を齎すと言われています。

 そして精神的な動揺や不安・怒りなどがあるとヒスタミンやサイトカインという化学物質が上昇するというデーターがあり情動とこれらの物質には深い関係があると言われています。

 さらにサイトカインという物質は自律神経の交感神経系から肝臓の免役マクロファージュあたりから上昇するという専門家によるデーターもあります。

 皮膚と神経との情報交換の話をさらに詳しく言うと、皮膚には脳へ情報を送る求心性感覚神経や副交感神経節後繊維、交感神経節後繊維、コリン作動性交感神経等が分布しています。

 皮膚から脳へ情報を送る求心性感覚神経が刺激を受けると、その刺激は、脊椎にある脊髄後根の神経節から後角を通って脳の視床というところに伝えられますが、その途中で求心性神経は反対方向の皮膚に向かう遠心性神経に刺激を与えて皮膚で神経ペプチドを遊離させ様々な皮膚炎を発生させるとされています。

 また脳の視床下部に伝えられたストレスによる刺激は内臓の副腎を介して自律神経へと伝えられ自律神経が末梢で神経ペプチド遊離を刺激しているとも考えられています。

 さらに重要なことは、良性、悪性ともにストレスによって発生したこの神経ペプチドが中枢神経系を介して抹消神経に働きかけて、その結果として、様々なストレスによって起こる情動の変化が身体症状に現れるものと考えられているということです。

 ここで表皮のお話しを少しすると、角質が剥がれて脱落するとそこにある神経が表皮の基底層の細胞に信号を送り細胞の増殖を促し新しい表皮細胞を次から次へと作らせます。

もともと同じ外胚葉から生まれた神経と皮膚はお互いに作用しあっているため脳で起こる悪性のストレス(やりたくないけどやらなければならないことで発生)は情動の変化とともに皮膚の角質でのバリア機能を低下させターンオーバーを遅らせることになる訳です。

 ここで注目すべき点は、表皮のシステムが中枢神経によく似ているということです。
難しい話になりますが
具体的にいうと中枢神経に重要な役割を果たしているといわれるGABA受容体や、グルタミン酸受容体などが表皮のケラチノサイトにも同じように存在しており、皮膚のバリア維持機能や表皮増殖と密接な関係があること近年専門家による研究でわかってきています。

このように、以前は表皮は角質バリア機能を形成してやがて垢になって剥げ落ちるとしか思われなかったのですが、実は様々な神経伝達物質やホルモンを合成しかつそれらを受容する情報システムであることがわかってきました。

 また免疫との関係では悪性ストレス発生時は生体において細胞性免疫は抑制され液性免疫は亢進すると言われています。

表皮の顆粒層にあるランゲルハンス細胞の免役機能もこのことに深く関係していると考えられます。


ここでこのメカニズムを整理すると、3段階に分けられます。

 1悪性ストレスによる心身の疲労→2皮膚刺激→3皮膚のバリア機能の低下

 私たちの行っている美容矯正との関連性からいうと

悪性ストレスによる情動の変化は必ず筋膜ネットワークを経由して姿勢の変化を齎します。


例えば落ち込んでいる人は、一般にその感情が息が詰まるという姿勢をとらせます。
具体的にいうと胸部は吸息時に上方に向かって動かず沈んでいるように見えます。
たとえば元気に胸を張っりながら酷く憂鬱な状態の人は殆どいません。

さらにうつ的状態にみられる脱力姿勢は神経系によって支配されている筋肉系の変化を齎すパターンの一つとして始まりその情報は基質を構成している筋膜網へ伝播されます。


そして基質の筋膜網からの情報は神経系に送られ総合的に関係しあっている訳です。


身体の深層の筋膜網と同じように真皮での基質の構造や成分を考えるとき

皮膚→脳→神経系→循環系→筋筋膜系→皮膚→皮膚のバリア機能という総合ネットワークが確立されるべきと考えられます。


ちなみに悪性ストレス(やりたくないけどやらなければならないときに発生)による顔面の皮膚は肥厚する傾向にあり、肩こり・頭痛・めまい・胃腸症状などの不定愁訴が多いのはいうまでもありません。

 またある種のここち良い香りは嗅覚神経を刺激しストレスを鎮静することで内分泌系を通して皮膚角質バリア機能が回復することが報告されています。

 さらにメイクアーチストによる化粧で綺麗に仕上がった顔を自分自身がみることでその心理変化が女性ホルモンの分泌を亢進したという報告もあり化粧も含めて、喜びや感動で発生する良性ストレスの亢進と皮膚の質向上は深い関係があると思われます。

 

おわり

2015年1月からはまた違うメッセージを発表いたします

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