11月の美容矯正メッセージ

2016美容矯正の大秘密(おば肌撃退大作戦)

質問者    Emi Sさん、東京都(鍼灸師)

 

 勝山先生、ご無沙汰しております。

早速質問させて下さい。

ここ数カ月、歩いている時は常に腹筋に力を入れるように心がけているのですが、そうすると意識的に胸を張らなくても背筋も自然に立つのでキレイな姿勢で歩く事ができるのはなんとなく理解できるのですが、腹筋に力を入れると同時に内転筋にも力が入り、よって体の重心が体幹に集まり、重心が外に逃げる事がなくなったので、靴の足底外側の減りがなくなってきたように感じるのです。 それに気付く過程でもう1つ気付いた事があり、何か笑えるような楽しい事を思い出してつい口角が上がったまま歩いていると腹筋に力が入りやすく、悲しい気持ちで口角が下がっているまま歩いていると、なんだか腹筋がたるむというか力を入れづらいように感じました。 これは、筋膜と関係するのでしょうか?以前セミナーで、筋肉が収縮している時は筋膜はストレッチされているとうかがいましたが、笑顔になり顔面の筋肉が上がっている時、筋膜の作用で体前面の筋膜がストレッチされて、つられて腹筋や内転筋も収縮しやすい状態になるのかな?と、なんとなく考えた次第です。 もしこの理論に説明がつくとしたら、体前面における筋トレ(腹筋、大胸筋、内転筋etc)は、口角を上げて笑顔で行うのが効率的なのでしょうか? お答頂けると幸いです。

 

 

お久しぶりです。

お元気そうで何よりです。

 

質問の回答です。

 おっしゃるとおり、正解です。

体前面における筋トレ(腹筋、大胸筋、内転筋etc)は、口角を上げて笑顔で行うのが効率的です。
 
口角を挙げて笑うことは腹筋の収縮と動きを伴います。

 楽しいときの声や笑いなどの時の勢いのある高い声は舌骨下部にある甲状軟骨と輪状軟骨の動きによるものであることは前回お話ししました。

 もう一度お話しすると、その喉の部位の器官や食道などの「頸部内臓」を包んでいる筋膜は標準的な解剖学的では「気管前葉」や「ビゼラルシリンダー」とも呼ばれています。
その筋膜ルートを詳しく調べてみると、それは胸郭の中に通じており内臓を包んでいます。

 その後で骨盤底を包んで降りて行ったあとは内転筋群を包みます。

 最終的には下腿の足の指を曲げるときに働く後脛骨筋や長母指屈筋・長趾屈筋などの3筋を包んだ後、足趾の爪の中で終わります。

 つまり声を出す器官と内転筋は同じルートの筋膜で包まれて繋がっていることになります。

これにより、お互いに伸長したり収縮するときに影響し合います。

 少し詳しくなりますが、最終的には呼吸に関係する気管部分の筋膜は蝶形骨に付着し、嚥下や飲み込みに関係する筋膜は後頭骨の基底部に付着します。

 また笑う時には、表情筋の頬骨筋群と笑筋やそれと繋がっている頬筋が緊張します。

 特に頬筋は頬を圧縮して唇の間から空気を出して咀嚼の補助の働きをしますが、この筋肉は下アゴ(下顎骨)の内側の奥についている靭帯(翼突下顎縫線)についており、その後ろでは、食べたものを飲み込む(嚥下動作)ときに働く咽頭周りを丸く緊張させたり奥へ押し込む働きをする上咽頭収縮筋という筋肉がその靭帯に接続されています。

また、この靭帯は下アゴの上の頭蓋骨の蝶形骨とつながっているため、上の頭蓋骨と下アゴをぶら下げていることになります。

 この下アゴの翼突下顎縫線靭帯ルートの接続により、話をしたり、物を食べたりすることで下アゴが動く時には「頬筋と気管や食道」は筋膜的に接続しているため、一緒に動くことになりこれに関連して他の表情筋も関連して動くことになります。

 また体の前面にある腹筋や大胸筋は、その手前の浅層ルートであり、気管や食道とは別のルートになりますが、機能的な関連性は当然ですがあります。

 また、歩行時には体幹の中心部の軸にある内転筋の緊張や動きは、骨盤の動きや股関節の動きに関連しており、また歩行時の手や足の対側的な動きのバランスの要になります。

ここで顔との関連性では歩行時に働く腹筋や大胸筋の筋膜は顔の表情筋の一部である広頚筋に接続されます。

 これらの筋の接続部位は広頚筋のアゴ先から口角の部位の動きや緊張と関係します。

 また歩行時に手を出した時には肩の三角筋の前部繊維が緊張しますが、それの動きは下アゴのエラから頬の後ろ、さらに目じりの部位まで影響しています。

 

以上のようにどちらのルートも、歩行や笑うことは顔の表情に深く関係することになります。

 

悲しい気持ちや沈んでいたり口角が下がっているまま歩いていると、笑う時に出る声の声帯の振動や舌骨や甲状軟骨・輪状軟骨周辺の緊張がないため機能的な関係で長期的には腹筋がたるむこともありうることになるかもしれません

 

体前面における筋トレ(腹筋、大胸筋、内転筋etc)と、口角を上げて笑顔で行う、このエクササイズを

歩行時に行うことは顔のしわやたるみの解消につながるかもしれません。

 

試してみてください。

 

その価値は十分にあります。

 

ただし人前で笑いながら歩くことはあまり印象がよくありませんので、多少の笑顔で歩くことや、あまり人に見られない場所で行うことが良いと思います。

 

 

ご健闘をお祈りいたします。

 

以上です。

 

 

 

 

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