2月の美容矯正メッセージ

2018美容矯正の構造力学的視点

Satsuki-Fさん(40才)東京都三鷹市、医療事務員

勝山先生に質問させていただきます。

最近、私は腸を良くするのに菌活がいいらしいと聞いて乳酸菌等を飲んだり、温めたり、便秘解消に取り組んでいました。 数ヶ月して、お腹だけじやなく下半身もスッキリしてきたように思います。 腸活は足痩せにも効果があるのでしょうか?

 

 

質問の回答です。

 

大変効果があると思われます。

腸内細菌による腸の働きのアンバランスは足痩せや太もも下腹のたるみの最大の原因です。

私たちが立っている時は、体の姿勢の中心軸は背骨ではなく内蔵の部分にあります。

したがって、後ろから背骨の前にぶら下がっている内臓の位置や活動している部分の動きをコントロールしながらバランスを取るのも体を支えている骨格の役割です。

そのため、いくら背骨や筋肉を矯正したとしても内臓がきちんとした位置になければ、それの効果は一時的なものになります。

例えば、精神的なストレスや栄養の問題で内臓に緊張や痛みや病変があると姿勢はそれを護ろうとして姿勢が前に変化します。

これが、なかなか良くならない多くの姿勢の歪みの本当の原因です。

そして、下半身が太く脂肪や浮腫みがある方のほとんどに腸内機能のアンバランスがあります。

ただし、ここで知っていただきたいのは、足痩せへの効果は腸の整腸作用の活動たけではなく、その近くにある臓器の間膜や組織の総合的な動きの作用と、その外にある筋・筋筋膜・骨格の連動作用によるものだということです。

一般的に腸は小腸(十二指腸・空腸・回腸)と大腸(盲腸・結腸・直腸等)に分けて考えますが、元々は口から肛門まで同じ管がひとつ繋がりでできていています。

それらは、腸間膜(内臓筋膜)と言われている膜で他の周辺の臓器とつながっています。

ここから、体の構造の変化と関連するメカニズムを十二指腸から直腸まで順番に整理して少し詳しく解説します。

1、まずストレスや栄養の問題で十二指腸の働きが悪くなると、その近くにある大腰筋という筋肉が腫れて収縮します。

 

これは、骨盤の傾斜の最大の原因です。

骨盤の傾斜とは、立った状態で脇腹の下にある骨盤の上に両手を当ててみると、片方が低く反対側が高い状態です。

高い側が大腰筋の腫れている側です。

そして、これにより骨盤が前傾して股関節が外にはみ出し太ももは内側に捻じれます。

そのため後ろの殿筋と前の腹筋が弱くなります。

これにより、前の下腹が膨大して、後ろのお尻が垂れ下がり、腰回りが太くなり、ふくらはぎが外にはみ出し太く見えるようになります。

反対側の骨盤では逆になります。

 

一般的にO脚やXO脚になる原因を歩行や姿勢の変化で起こると言っている方が多いようですが、本当は内臓の機能の問題で起こることがこのことで理解できます。

さらに、このことにより股関節に痛みが起こり、尾骨や恥骨にも痛みが起こります。

そして昼間にふくらはぎ(腓腹筋)の痙攣が起こったり、さらにはこの状態が長く続くと膀胱下垂や子宮脱、尿失禁の原因にもなります。

また、乗り物酔いや皮膚の痒みが起こったり、さらには股関節にある梨状筋という筋肉の筋力が不安定になり坐骨神経痛を起こすこともあります。

そして、普段の食事では食後にひどい眠気が起こったり、骨盤支える筋肉の筋力が低下しているため、腰を下ろし座るときにその動作をゆっくりできず、一気に下ろすようになります。

この部分に関係している情緒の不安定性と性格的な変化は「環境への適応性がなく優柔不断になって物事に対して決心して決断することが遅くなり、結果的に引っ込み思案になってしまう」という傾向になります。

 

2、次に空腸・回腸部で問題が起こると、先ほどの変化に加えて足首腫れや痛みひどい頭痛、臍の周りの鼓腸、肺が膨らんで呼吸がしずらい、食欲はあるもののあまり食べたいとは思わない等の状態になることがあります。

顔面では片側広頚筋の緊張による口角の下垂などが起こり口元が水平で無くなり斜めに傾斜することになります。

両側の場合は口元をへの字にしているようになります。

情緒の不安定性と性格的な変化は「消極的になり時間をいたずらに消費して物事の結果を先延ばしにする」傾向になります。

 

3、次に回盲部では弁の腫れと機能不全が起こると腸の排泄物が小腸へ逆流することになり、多くの人の場合、便秘と下痢を繰り返すようになります。

頭蓋骨の部分では頭が中心から片方に傾向き、さらにアゴを引く力が弱くなり無理にアゴを引くと特徴的に左側の首に痛みと張りが起こります。

ちなみに右側の痛みは、胆のうの機能低下を意味しており、両方は後頭部の過緊張により視力低下と難聴、骨盤の尾骨痛の原因になります。

これは中脳の赤核というところと回盲部との神経信号の伝達と関係している頸部の筋肉の緊張によるものです。

情緒の不安定性と性格的な変化は「対人関係の何事においても疑い深くなる」傾向があります。

 

4、次に盲腸では右側の下肢の股関節の外側の筋肉(中殿筋)が弱くなり、右側の下肢での片足立ちが不安定になり、上半身は左側に傾き、骨盤は右側にはみ出るために腰回りと股関節が太く見えるようになります。

ちなみに、反対側の左側での片足立ちが不安定な場合は下行結腸やS字状結腸、直腸の腸壁が弱くなていることのサインです。

どちらの片足立ちが立ちやすいか調べてみることも腸の状態のチェックになります。

特にこの部位と関係があるのは、姿勢を支えている脊柱起立筋という筋肉の過緊張と弛緩が背骨の各部分で起こり典型的な機能性の回転S字側弯が起こることです。

また足では、足関節(踵骨)が外方に歪み内くるぶしの痛みの原因にもなります。

情緒の不安定性と性格的な変化は「人間関係でうまくゆかない人に対して憎しみの感情が引き起こされその人への非難の態度が多く」なってきます。

 

5、次に下行結腸やS字状結腸、直腸等の働きが悪くなると、肝臓の働きも悪くなります。

特に体からの鉄分の供給が悪くなり鉄欠乏性の貧血を起こすことになります。

頭蓋骨の部分では顎関節の靭帯が弱くなることで口の開け閉めでのクリック音が頻繁に起こるようになります。

さらに、この部分の問題は中脳の黒質というところと神経回路的に関係しており、骨盤の仙骨の靭帯の神経群の情報伝達にトラブルが起こり不眠や無呼吸や時差ボケの原因になります。

そして、骨盤の筋肉の支持力と肩と首をつなぐ肩甲挙筋や胸鎖乳突筋の筋力が低下して体を支える力がアンバランスになり、どちらかに倒れやすくなります。

情緒の不安定性と性格的な変化は「わずかな出来事ことでイライラしたり神経質」の状態になります。

以上の腸の働きに関係する「骨格の変化」を総合的にまとめると、

ほとんどの場合

腸の働きが悪くなると、骨盤を支えている筋肉の筋力や筋膜の張力が低下してしまい骨盤の歪みが起こります。

そしてその歪みは股関節周りの膨らみ太ももの腫れ、下腹部の膨隆、臀部のたるみ、膝から下のふくらはぎの外側への張りだし、足首の腫れの原因になります。

それには、当然ですが脂肪やリンパや血液の状態も関係してきます。

日本人の多くのO脚やXO脚の原因はこの問題と深く関係します。

尚、X脚は、多くの場合、婦人科系の臓器の機能や働きに関係します。

したがって、腸に問題がある場合には、この太っている部分への外からの一般的な手技療法だけでは一時的な効果しか望めず持続期間も短期的なものになります。

痩身の効果についての長期的効果を考えると、腸内環境を整えることが最善の策であり最も効果が持続する方法であるといえます。

ただし、最も大切なことは、そのケアーを行う前に腸内がどのようになっているかその状態を専門の医師に診断してもらい、その指示に従ってその他の有効なケアーをすることです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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