2023顔と身体の美容矯正エビデンス(evidence)
質問者:akiーmさん(東京都目黒区美容矯正セラピスト)
施術をしていると同じタイプの体型なのに
あるお客様はすぐに細くなるのに
別のお客様はあまり変わらない
のですが、これの違いは何が関係しているのでしょうか?
質問の回答です。
お客様の体型や硬さは同じように見えても
皆、そうなって来るまでの原因が個人個人全て違います。
例えば、日頃から運動や食事等でダイエットをワンパターンで行っていても
その効果の出方は全員違います。
このことは小顔効果についても同じことがいえます。
あくまでも効果が出づらい原因の一つとしての話しですが
その違いは
肩関節の機能と足関節の組み合わせが違いに関係しているかもしれません。
一般的に手技療法の世界では
硬い部位を解したり、リンパ循環の促進や筋膜リリースが手技の中心です。
しかしながら
これらの技術でもあまり効果がみられない場合は他のアプローチを検討する必要があります。
例えば
一般的には
ほとんど論じらることがありませんが
足関節の動きの可動域の範囲と肩関節の動きの可動域の範囲はお互いに体幹を中心にして体型全体のバランスと曲線美に深く関係していると考えられます。
この考え方から言うと
上半身の形態や曲線美はほとんど肩関節の位置と可動域の状態や機能で決まります。
例えば、
肩関節の可動域に制限があると脇腹が膨らみはみ出たりバストが極端に外側下方に垂れる原因になります。
このことは痩せていても太っていても同じ結果になります。
また下半身の膨らみや曲線美は
ほとんど足関節の可動域の範囲や機能が深く関係しています。
特に距腿関節や距骨下関節です。
通常の考え方からでは
逆説的に思えますが
現実的には
それにより筋肉や筋膜の緊張状態が決まります。
全身の筋肉や筋膜は関節の位置と動きがバランスが取れている時に最大の機能を発揮し全身を曲線的にします。
ただし部分的に鍛えたり細くする
トレーニングケアーを繰り返ししている方の場合この限りではありません。
ここで少し具体例を上げてお話しします。
例えば、下半身の場合
足の距腿関節が不安定になると体幹は前や後に振れやすくなりがちでひどくなるとどちらかの姿勢に固定されてしまいます。
また足の距骨下関節の機能が悪くなると体幹は左右に振れやすくなります。
これに連動して第3腓骨筋の緊張等により足の外反と外転の状態が長く続くと大腿骨の大腿二頭筋短頭と内転筋の接続部位の緊張状態に変化が起こります。
結果的にふくらはぎは外側に膨らみ骨盤の股関節周囲も外側に張りでます。
これが日本人の女性に最も多いXO脚の原因にもなります。
この状態は明らかに下半身太りの人たちに見られる多くの下半身パターンです。
一般的によく知られている痩身のケアーを続けてもあまり効果が出ない場合は
この部分と関係している足関節の固着が関係していると考えられます。
これが現実です。
上半身は、なんと言っても肩甲骨の位置です。
この位置の違いは
肩幅の長さの違いに深く関係します。
一般的には
これもほとんど論じられることがありませんが
上半身の体型には鎖骨と肩甲骨の部分の関節の可動域が関係します。
特にあまり動かないと認識されていた肩鎖関節の部分です。
極端な言い方をすると
いままであまり注目されることのなかったこの肩鎖関節の部分の微小な動き次第で肩甲骨の動きの幅や位置が決まると言っても過言ではありません。
具体的には肩幅の広がりは
鎖骨と肩甲骨の烏口突起を繋ぐ烏口鎖骨靭帯(円錐靭帯と菱形靭帯)という靭帯の弾力性と鎖骨とその下にある肋骨の間を繋ぐ肋鎖靭帯という靭帯の弾力性で決まります。
これが現実です。
ある程度肩甲骨周りのケアーをしても盛り上がりの違いが変わらないようでしたら
この靭帯部分の短縮緊張を疑う必要があります。
この弾力性の違いが肩甲面での前鋸筋の胸郭上での動きの大きさや方向と滑らかさを決定します。
極端な言い方にはなりますが
一般的に肩関節と言われている
肩甲上腕関節と上肢のスムーズな動きを決定するのもこれらの靭帯の弾力性次第です。
また腕を動かす度に肩甲骨は大きな動きである上方回旋や下方回旋と連動して常に僅かながら前傾、後傾、外旋、内旋の動きが起こります。
これらの動きには
前鋸筋と下部僧帽筋の収縮と一緒に肩甲骨の後傾が起こり
菱形筋と小胸筋の収縮と一緒に肩甲骨の前傾が起こります。
前鋸筋と中部僧帽筋の収縮と一緒には肩甲骨の外旋が起こり
前鋸筋と肩甲下筋の収縮と一緒に肩甲骨の内旋が起こります。
肩甲骨は単独の筋肉の収縮では動くことはほとんど無く
これらの筋肉の組み合わせで動き位置が決まります。
また一般的によく知られている
前額面での純粋な肩の外転(上腕の挙上)は前鋸筋だけの収縮では非常に難しく
背面の中部僧帽筋繊維の収縮による肩甲骨の強力な後退力が必要です。
そして
この収縮力が肩から上半身の形状をコントロールしています。
したがって
猫背姿勢に見られる肩幅の広がり
や腕の挙上を改善するには中部僧帽筋の緊張力が重要なポイントになります。
このように考えると
痩身効果を引き出すためのケアーで大切なことは
単に緊張している部分をほぐすだけの繰り返しだけでは難しいと言う事になりますが
それに加えて曲線美に必要な程度の適切な筋力強化が必要になります。
加えて
なかなか効果の出づらい方への一つのアプローチとして
筋肉収縮による関節の可動域をコントロールしている靭帯部分の弾力性を回復するケアーが必要であると考えられます。
お知らせ
メッセージ初期〜昨年度までの毎月の美容矯正メッセージの編集作業を行うため
2月·3月·4月の2023顔と身体の美容矯正エビデンス(evidence)はお休みさせていただきます。