11月の美容矯正メッセージ

2021顔と感情に関する美容矯正的究明

質問者:Michiko-Sさん(東京都三鷹市:鍼灸師・美容矯正セラピスト)

私は、時々仕事中に緊張したり不安があるときに顔が浮腫み腕が痛くなります。
また、腕をよく擦っていると職場の人に指摘されました。
ほぼ、無意識で何となく癖のようになっているのですが
これは、仕事での腕の使いすぎだけではなく感情障害や顔の状態と関係があるのでしょうか?

質問の回答です。

大なり小なり、関係すると言えます。
人は、極度の緊張や不安を和らげるために
しばしば肩や上肢を擦る傾向があります。

これは、脳での感情の変化が上肢に伝達されることと関係しています。

また、抑うつ症や心因性の皮膚炎の患者の中には

情緒不安定のために
家族や友人のちょっとした言葉に反応し、イライラ感が強まると衝動を抑え切れずに無意識のうちに壁を蹴ったり、左側の前腕の皮膚を強く掻いたりすることがあります。

この様な時は多くの場合、ヒステリー、疲労感、罪悪感、とともに、頭痛、胃痛を伴うことが多いようです。

情緒不安定による影響は上肢にも影響がありますが

感情的な興奮は右脳が優勢になるため右側よりも左側の顔面や首、肩からの左側の上肢に強く影響を与えることが多いようです。

ただし、右側の上肢を多く使いすぎている場合にも同じように現れますが
右側に比べて感情的な影響を受けた左上肢は主に肘の痛みを伴い関節障害(円回内筋、腕橈骨筋)、や肩の障害(上腕二頭筋)、胸の痛み(大胸筋鎖骨部)と深く関係します。

また、これらの筋肉は胃、胆嚢、肝臓の働きにも関係しています。

このことから言えることは、ストレスによる情緒不安定は顔の表情の変化と胃痛や上肢の働きや関節痛と連動して起こるということです。

美容矯正の考え方では、

上肢の指先や手首や肘の部分の緊張は顔の部分の法令線の深さや長さ
そして口角の傾斜の原因として深く関係します。

一般的によく知られている上肢の筋膜解剖学では

手掌と前腕と上腕は大胸筋により胸郭に接続しさらに腹直筋により骨盤前面の恥骨に接続します。

また、大胸筋が接続している上腕の部分(結節間溝)のすぐ後ろの部分に広背筋が付着しています。
ここから広背筋は背部に移動して最終的に骨盤の仙腸関節部分に付着します。

つまり、骨盤前面の恥骨部分と骨盤後部の仙腸関節部分は上肢の手掌全体と筋膜ルートで繋がっていることになります。

実はこの手のひらの部分にある筋肉や関節の動きが骨盤の不安定や機能低下の原因の一つと言えます。

もう少し解剖学的に詳しくお話しすると

極端な言い方になるかもしれませんが

この手掌からの筋膜は前腕の橈骨から手根の親指側の舟状骨、大菱形骨、第一中手骨から指先の第1末節骨までは手根や前腕の屈筋群を経由して大胸筋から最終的に骨盤前面の恥骨部分に付着することになります。

同じく前腕の尺骨から手根の小指側の三角骨、有鉤骨や第5中手骨から、指先の第5末節骨までは骨盤後部の仙腸関節まで付着することになります。

このように、身体の体幹や姿勢は上肢の先端である手首や指先の動きや硬さに深く関係することになります。

また、これらの手根の骨と指先までの部分の筋膜も神経受容器を経由して感情が流入するところです。

ここで、手根の中で最も重要な親指の指先から第一中手骨と橈骨から上腕骨に関係する腕橈骨筋に絞ってお話しします。

腕橈骨筋は前腕を屈曲する筋肉の一つです。

この筋肉は腱を通じて親指や肩の関節の筋肉と筋膜的に接続しますが
上肢のこの筋力が緊張したり弱くなると肘の動きの制限や痛みの原因となります。

内臓との関係では左側の腕橈骨筋は神経反射的に肝臓の働きに影響が出ます。

その結果、身体全身が痛むようになったり
呼吸、消化、免疫力、体温調節、排泄、体毛成長などに影響が出ます。

また、毒素排泄機能の低下による右側前頭部の頭痛,すい臓機能の異常,左頭頂部分の頭痛,常に左側の僧帽筋が牽引されるため右側の胸鎖乳突筋と広頚筋の関節付着部分が緊張してしまいます。

顔面では前頭筋によって眉が吊り上がり、上眼瞼挙筋により上眼瞼が吊り上がる。

口角挙筋によって上唇がめくれ、下唇鼻翼筋によって鼻翼が膨れる。

口輪筋は弛緩しオトガイ下制筋とオトガイ筋にシワができる。

感情的には神経質症状を伴い反抗的な感情になります。

また、人によっては、自身の願望が無視されたために、落胆して希望を失い、抑うつ状態になる傾向があります。

左側の広頚筋の異常と一緒に頬骨部分の筋膜の受容器が破損して衰弱するため頬骨筋膜がたるむと同時に右側の大殿筋が痛みを伴い緩むことになります。

右側の腕橈骨筋腱反射が弱い場合も同じ様に肘の動きの制限や痛みを伴いますが、

性格的に神経質で気質過敏に伴い、思考力欠如、無気力状態に陥りやすくなると共に

物事の判断にたいして混乱の精神状態になる傾向があります。

また結腸や子宮卵巣等の骨盤内臓の働きに影響し、便秘、エストロゲン異常、生理周期異常、胃痛、が起こり、背中では回転生側彎、両下肢の靭帯衰弱、足部では足関節(距腿関節)の外方への歪みなどが起こりやすくなります。

また、この感情の出現により、顔は皺眉筋により眉をひそめオトガイ下制筋、オトガイ筋によりオトガイにシワが寄ります。

さらに同じ側の広頸筋の緊張が変化して口角の傾斜、法令線の深さや長さに影響することになります。

以上のことから、

緊張したり不安があるときには腕が痛くなるだけはなく。手掌から腕を関節を経由して体全身の姿勢やゆがみの原因になると言えます。

結果的に、この筋膜ルートは顔のたるみやシワの状態と大きく関係があると言えます。

そして、この手掌から腕のケアーが否定的な感情の改善や姿勢の改善、そして顔のたるみやシワの改善に必要なケアーであると言えるかも知れません。

 

 

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