8月の美容矯正メッセージ

体の動きで顔の形は変化する顔面美容力学

今月は、体の動きにより変化する骨盤底(ペルビックフロアー)の筋膜の形と緊張力がアゴ周りの緊張と顔面の筋膜を歪めることについてのお話です。

全身を包む唯一の連続体である体の筋膜の連続性については、すでに多くの文献で紹介されており、またこのコーナーでもお話ししてきました。

一般的に知られている様に、体の中心にある骨盤やその内臓の位置が筋膜によって支えらえているのは確かに事実ですが、その複雑な接続ルートが顔面筋膜非対称な緊張力を作りだし、アゴから顔面全体の歪みを引き起こし、さらには顔面の血液循環やリンパ液の循環を悪くしてしまうことについてのメカニズムについては、その専門研究分野が無いため、一般にはまだあまり詳しく知られていません。

まず、ここで重要なことは骨盤の動きにより体の中心部分の筋膜が伸びたり収縮したりするということです。

特に、骨盤の下側の骨盤底(ペルビックフロアー)の生殖器や泌尿器及び肛門を支える筋膜の位置や張力は、内転筋(大内転筋筋膜接続を除いては歩行動作で常に機能的に変化する仙骨の動きや特定の姿勢及び呼吸に対応しています。

わかりやすく云うと、足の内股を閉じる筋肉と肛門を閉る筋肉以外は骨盤底を直接バランス出来ないということです。

女性の場合、骨盤の仙骨が子宮と靭帯(仙子宮靭帯)でつながっていて、その間に直腸が挟まるように入っています。

これらの臓器は、歩行動作や呼吸作用で常に骨格や筋膜の張力経由で刺激を受けているためその範囲内で微小な運動の動きをしています。

この骨盤内には内臓の位置を横から支える横軸筋膜ルートと、縦から支える懸垂系の縦軸筋膜ルートがあります。

との繋がりでは、から骨盤内臓支える縦軸筋膜ルートが非常に重要でその長さや距離はからさらに上がり、最終的に頸部で頭蓋底に上る筋膜の一部は下顎骨のアゴ周りや側頭骨の筋膜まで続きます。

最終的に顔面骨に接続しているため、ノドから下の一部の体の組織や内臓はそこからぶらさがっていることにもなります。

この顔面骨や側頭骨と下顎骨周囲の筋膜からの懸垂による顎から骨盤底までの内臓を上から吊るす力や、内臓の重みによるアンバランスな下へ引き下げる引力による張力は必ずと言っていいほど顔面の歪みの原因になります。

 

少しだけ関係する筋膜のことを詳しくお話しすると踏切時歩行(足の内反=うち返しに関係する骨盤や股関節から内臓への筋膜はそれぞれの箇所を包みながら、他の箇所とお互いに筋膜接続で引き合って緊張状態を作り、そこにある内臓同士はグループで一つの位置的集団を形成しています。

そして、そのグループ全体は呼吸に関係する胸郭レベル(横隔膜)の椎骨でその集団と筋膜的に接続します。

したがって呼吸動作の集団と歩行動作の集団は互いに筋膜張力の力で引き合いそれらの活動に影響し合っている訳です。

ここで、歩行の動作と骨盤底の筋膜の張力変化について少し詳しくお話しします。

筋膜レベルでは、骨盤底張力は、膝のから大腿部の内転筋大内転筋)のみが骨盤底の外側の筋膜内閉鎖筋筋膜)に接続します。

筋膜解剖学による直接の骨盤底の構造的接続関係は大内転筋のみでこの緊張力は直接骨盤底高さと低さ関係しています。

したがって歩行動作による、股関節周りの筋肉やその筋膜は機能的に関係しているのみです。

実は、このことが、一般的に広まっている骨盤底のエクササイズや運動強化で強化できない難しさの理由になっています。

さらに、他の内転筋長内転筋・短内転筋・小内転筋)は骨盤底とは直接関係せず鼠径部の大腿三角を経由してから胸郭や呼吸器系に筋膜接続をしています。

たとえば、

 歩行動作での踏切時では、足底の内側のアーチを緊張させる筋肉群(後脛骨筋・長拇指屈筋・長指屈筋)が緊張しますがこの力が骨盤底の緊張にも影響します。

この張力刺激は、足の踏切から足を上げた側では仙骨と腸骨の関節の構造的メカニズムによる仙骨の移動で骨盤腔の外側を塞ぐ筋肉(梨状筋)が収縮緊張しますがこれは筋膜的に骨盤底とは直接は関係せず機能的に関係しているのみです。

骨盤に問題がなく出産経験のない未産婦の場合は、足を上げている時に骨盤底の肛門挙筋腸骨尾骨筋・恥骨尾骨筋・直腸尾骨筋)は各部位の靭帯の支持力の範囲ではありますが、尾骨が仙骨の動く方向とは反対方向にねじれ現象で移動するため、反対側の骨盤底の後ろの尾骨(足を上げている反対側の坐骨尾骨筋)の方向に牽引され伸びた状態になりその状態で緊張します。

反対の足を上げた場合にも、同じように緊張するため、両側の骨盤底の後ろ側の尾骨の前方では足と上げる度に交互にX字状に筋膜が緊張します。

つまり歩行の度に骨の方に緊張力がかかります。

また、歩行時に足を下に降ろして内股を引き締めると骨盤底の前側が緊張して肛門挙筋恥骨の方向に移動します。

しかしながら、多くの経産婦骨盤の体重支持部(骨間仙腸靭帯・後仙腸靭帯)の障害を抱えている人についいては、仙骨の移動方向は反対になるため足を上げている側の恥骨から後ろの尾骨方向肛門挙筋が引かれます。

この場合には、骨盤底筋の前側と後ろ側は反対方向に捻じれる力が強調されるため筋膜も上下方向に捻じれてしまいます。

この変化は、最終的に首のレベルでは舌骨から上の下あご口腔底捻じれ齎すことになります。

また、踏切から歩行動作の足を上げている時の他の反対側の足は着地しているため大内転筋以外の内転筋群のルートの緊張は呼吸に関係するルートを緊張させるため胸郭部の内臓や肋骨が上肢のスイングと共に前に移動しやすくなります。

前に移動したの胸郭の上の舌骨の同じ側では、舌骨下筋群が前に引き伸ばされるため首回りもやはり前に移動してしまい首周りの腫れや歪み(胸鎖乳突筋の過緊張)となって現れます。

また、このことにより顎周の底の口腔底を構成する筋群(顎舌骨筋・オトガイ舌骨筋)も同じように変形するため、体幹を中心にして下の骨盤底と上の口腔底筋膜複合体反対方向に捻じれることになります。

尚、女性の婦人科系への影響は足の踏切時内反がしっかりと出来る場合、足を上げている側での骨盤底では、仙骨と子宮を繋いでいる靭帯(仙子宮靭帯)が仙骨の移動で弛緩するため子宮体は足を上げている側に前方傾斜子宮頚は僅かに尾骨の反対側の後方上方に牽引されます。

しかしながら、多くの場合、出産経験のある経産婦や骨盤障害のある場合には、足の内反がしっかりと出来ずに外反の動きに変化すると、この逆の方向に緊張力が働こことになり子宮後屈位で捻転を起こすことになります。

上方の口腔底では舌と舌骨を繋ぐ舌骨舌筋で同じことが起こります。

さらに舌骨は嚥下動作に関係するの筋肉(中咽頭収縮筋)と接続しているためにつばの飲み込み動作にも影響してしまいます。

また、この筋肉の上方のつばの飲み込みに関する喉の筋肉(上咽頭収縮筋)は下あごの内側で下あごとコメカミ部位の蝶形骨を繋ぐ靭帯翼突下顎縫線)通じて、顔面の頬筋と接続しているため、口腔底の筋膜張力低下は、つばの飲み込み機能低下頬周の弛みや浮腫みやしわの出来る原因の一つになってしまいます。

骨盤底からの筋膜網ネットボックスから状方への口腔底筋膜網ネットボックスへの影響は、さらに顔面や頭蓋からの血流の排液を阻害します。

顔面や頭蓋の皮膚レベル血液循環では顔面静脈・翼突筋胸脈叢・浅側頭静脈・後頭静脈から送られてくるアゴのすぐ後ろでの血管外頸静脈・内頸静脈)周囲の循環不良が起こるため顔や頭皮から送られてきた静脈血やリンパの排泄の流れに影響してクスミや浮腫み原因にもなります。

尚、左右それぞれの足の内反の機能低下は内転筋の低緊張の原因でありその結果起こる骨盤底の筋膜緊張低下はさらに眼窩部の緩む原因となり結果的にクマや小じわの出来る原因となります。

エクササイズとしては

肛門の収縮と同時に足の親指を床に向かって曲げさらに内股を閉じる様にする動作と一緒に舌を上顎に丸めるように押しつけた状態でつばを飲み込むことを繰り返すことが骨盤底と顎周りの引き締めに有効かもしれません。

 

 

 

 

 

 

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