8月の美容矯正メッセージ

2016美容矯正の大秘密(おば肌撃退大作戦)

質問者  T-Sさん(東京都 、看護師・美容矯正セラピスト)

 

勝山先生に質問です

 

出産後のお客さまで腰を痛めている方のお話しをよく聞きます。

その理由は出産後のダメージや産後の赤ちゃんのお世話以外に他にもあるのでしょうか?

出産後、尿漏れをするという友人が多いのですが、どうすればしなくなるのでしょうか?

先生の立場からの考えを

少し詳しく教えてください。

 

 

質問の回答です

 

腰痛の原因にはもちろん出産後の骨盤の位置異常や機能異常、赤ちゃんを抱きかかえている時の姿勢が関係していることは言うまでもありません。

 ただし、出産以前にすでに腰痛があった方はそれと重複して起こると考えられます。

 また、産後の尿漏れについては、一般的には、骨盤の位置異常と骨盤底筋群の低緊張があるため横隔膜やお腹の腹圧とのバランスが取れず腹圧性尿失禁になりやすくなって起こると考えられています。

 

ここでこの骨盤底について少し詳しくお話いたします。

 骨盤底を引きしめるという,うたい文句で多くの運動法が呼吸法と組み合わされて、健康法の様々な分野の人たちによって紹介されています。

 この運動法の多くの例では、骨盤の肛門挙筋の筋力強化を重要視しています。

 しかしながら、尿漏れに直接関係しているのは、尿道を囲っている1、外尿道括約筋2、尿道圧迫筋3、尿道膣括約筋の3個の筋肉です。

この中で2と3は女性のみに存在しています。

 また呼吸に関係する筋肉である横隔膜には腱中心というところがありますが呼吸活動をする上で横隔膜のドーム形や張りを保つ上で重要な場所です。

 同じように骨盤底にもボール形や張りを保つ上で重要な会陰腱中心という場所があります。この会陰腱中心は前では1,2,3の筋肉と後ろでは深会陰横筋と接続しています。

 この部位での緊張が胸腔の横隔膜や腹腔の呼吸とバランスをとる上で需要な場所です。

 一般的によく知られているように骨盤の中の形をボウル状に保っているのは恥骨の後面から始まっている肛門挙筋という筋肉ですが、この肛門挙筋の一部もこの会陰の腱に付着しています。

しかしながら最終的に骨盤底を下で支えているのはその下にある会陰膜という膜です。

 この膜は骨盤の左右にある恥骨の外側にある坐骨恥骨肢という場所に付着しています。

 したがって、左右の骨盤の位置わずかなズレであってもこれらの骨盤底の支持組織の歪みやねじれの原因になってしまいます。

 これらの部位を呼吸法と連動させるケアーが沢山ありますが、これらの筋肉は吸気でも呼気でもどちらでも緊張させることができます。

 どちらが正しいかは考え方が分かれるところです。

 ただ、どちらにしても、このエクササイズをくりかえしているだけでは効果がでるまでにはある程度時間がかかります。

 そこで、効果を比較的早く出すための秘策として、先ほどの骨盤の中をボール状に保っている肛門挙筋の緊張に関係している重要な筋肉のケアーがあります

 

それは、内閉鎖筋という筋肉です。

 

この筋肉は骨盤の中では肛門挙筋の中では外側にある腸骨尾骨筋という筋肉と筋膜の厚くなった腱(腱弓)でつながっており骨盤の外では股関節の中にある大腿骨の大転子というところの骨に付着しています。

 したがって、股関節の位置や動きの大・小が肛門挙筋の緊張に直接関係してきます。

今回はこの股関節と骨盤底筋の関係についてお話しします。

 少し詳しくお話しすると、股関節を広げて足を外へ回すと内閉鎖筋(股関節外旋筋)は緊張して短縮しますが、この緊張が肛門挙筋の腸骨尾骨筋を下から上に持ち上げるように働き肛門挙筋は緊張して張りが増します。

 その反対に足を閉じて内側に回すとその筋肉は弛緩して緩み肛門挙筋の腸骨尾骨筋を上から下に下げるように働き肛門挙筋が緩みます。

 このように考えると股関節の動きや位置、そして内閉鎖筋と肛門挙筋の腸骨尾骨筋をつないでいる肥厚した筋膜(腱弓)の張力と位置が骨盤底の張力を安定させる重要な部位ということになります。

 ここから少し専門的な骨盤の歪みの話になりますが

 骨盤の歪みには様々なパターンがあります。

 ここではひんぱんにみられる股関節と関係している歪みパターンについて考えてみます。

 まず先ほどの股関節がよく開いている側が内閉鎖筋が緊張しているといいましたが、同時にその2つ上にある梨状筋という筋肉も緊張しています。(そのほかにもその周辺に4個の股関節外旋筋があります)

 この梨状筋という筋肉の緊張のアンバランスは、多くの場合、わかりやすくいうと骨盤の回転方向の歪みやねじれの原因になっています。

 梨状筋が緊張している場合には、ほとんどの場合それに対応するかのように反対側の鼠蹊部の下にある恥骨筋の緊張が頻繁に起こります。

 どちらに回転しているかの一つのチェック法としては、仰向けで寝ている状態で、どちらに腰を回しやすいかを調べてみます。

 必ずしも、全てではありませんが、回しやすい方(骨盤が後ろに動きやすい側)は同じ側の鼠蹊部の下の恥骨筋が緊張しており、腰が浮きやすい方は梨状筋と内閉鎖筋が緊張しています。

わかりやすくいうと、腰が浮きやすくて太ももを外に回しやすく広がっている方は梨状筋が緊張しており、腰を浮かしずらくて太ももが内側に回っている方は恥骨筋が緊張しているといいうことになります。

 この股関節の位置や動きの考え方だけを骨盤底の張力につなげてみると、梨状筋の緊張している側は内閉鎖筋も同時に緊張しています。

そして、それに筋膜(腱弓)を通じて連結している肛門挙筋も緊張しています。

また、その反対側の骨盤の恥骨筋が緊張している側は弛緩状態になり骨盤底が緩んでいることになります。

 股関節の後ろにある筋肉のほとんど(外閉鎖筋は除く)の筋肉は股関節を進展(伸ばして後ろにそらす)して骨盤(腸骨)を後傾するように働きます。

 また股関節の前にあるほとんど(大内転筋を除く)の筋肉(恥骨筋も含む)は股関節を屈曲(大腿をお腹に近づける)して骨盤(腸骨)を前傾するように働きます。

 一般的に私たちは、歩行の時などには左右の骨盤(腸骨)が股関節上で前傾と後傾を交互に繰り返すことでスムーズに前進することができます。

 この時には同時に左右の恥骨も軟骨結合部を介してして僅かながら上下に動いています。

前傾時は下、後傾時は上です。

 この歩行によるこの動きは、恥骨の横にある左右の坐骨恥骨肢という骨のところににつながっている骨盤底の会陰膜と、その上にある尿道を包んでいる筋群を動かしてしましい、お互いに横方向に引き合いながら交互にねじれて尿道周辺の構造を前後から圧泊することになります。

 また骨盤の歪みがあり左右の高さが違う場合には、低い側は股関節股関節を外へ広げる筋肉(外転筋群)

が緊張しており同じ側の内側にある内転筋群は弱くなっています。

 これに対応して反対側の高い側は内転筋群は緊張しており、その上にある股関節を外側に広げる筋群(外転筋群)は緩んでいます。

 先ほどの多くの産後の女性の人達は、この回転と傾斜の歪みパターンが混合しています。

 これにより骨盤底の骨の歪みとその上にある骨盤内蔵を支える筋膜と筋肉はねじれた状態で共存することになります。

 尚、この筋肉や骨盤の歪み以外にも腰の痛みや尿失禁の原因は沢山あることは当然のことです。

 この骨盤底の会陰腱中心の筋膜は体の上では横隔膜の腱中心とその上にある首と下あごの筋膜と連続的につながっています。

 

そして興味深いことに

 アゴ周りの口腔底と骨盤底の構造はよく似ています。

 肛門挙筋の腸骨尾骨筋はアゴ周りの顎舌骨筋と対応しており恥骨尾骨筋はアゴ周りのオトガイ舌骨筋と対応しています。

 もしかしたらあまり知られていませんが、肛門挙筋の緊張状態は首の太さや二重アゴの原因になっているかもしれません。

 

ここで骨盤底の簡単なエクササイズを紹介いたします。

 

まず、仰向けに寝てみて股関節がどちらが開きやすいか開きずらいかを調べます。

 次に正座をして座ります。

 どちらか片方の腰を浮かします。

股関節の広げやすかった方は、少し太ももを内側に回した状態を保持します。

浮かした腰の後ろの坐骨の内側と尾骨の内側に中指を押し込みます。

次に押し込んだ指で筋肉を後ろに引き出して外側に止めます。

この状態で浮かした骨盤を前後に20回~30回揺さぶります。

 

次に股関節の広げづらかった方は、太ももを少し外側に回した状態を保持します。

腰を浮かして指を押し込んだままの状態を保持して骨盤を前後に20回~30回揺さぶります。

 

 その後お尻が引き締まっている感じがあり正座がしやすくなっていれば効果があったことになり継続して行うことをお勧めいたします。

 また一般的なエクササイズとして広められている運動法をこれと併用するとさらに効果が増強する考えられます。

 

もしかしたら、首のが太くて浮腫んでいる方に弛んでいる方にも効果があるかもしれません。

 

 

 

 

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