徹底集中肌質改善美容大学院
現代の女性の化粧品肌質ケアーを考えると,皮膚に対する紫外線等の外部刺激や皮膚衛生に対するケアーは,殆ど完璧に施されています。
それなのに、何故、肌質の問題で多くの女性は悩んでいるのでしょうか?
その答えは,顔の肌質の変化の原因には、内臓の機能が深く関係しているからだと云えます。
今回は、そのことについてお話します。
頭蓋骨は数百万年前からの原始脊索動物の発生学的視点からいうと、神経頭蓋(頭の部分)と内臓頭蓋(目から下の顔の骨)の2つに分類されます。
おでこから上の脳頭蓋(神経頭蓋)は,脊柱(背骨)の延長であり、顔面骨の頬骨や上顎下顎は全て内臓からの延長であります。
また、内臓を包んでいる筋膜ルートは、足底部(長拇指屈筋群)から始まり、咽頭喉頭部を上り、頭蓋底(蝶形骨と後頭骨)に付着して、全ての内臓を下垂しています。
その延長線ルートに、顔面骨の筋膜や皮膚が最終的に形成されます。
したがって、頬や、上あご、鼻の周りの筋肉・筋膜や皮膚は神経や血管を通じて直接内臓の働きの影響を受けてしまいます。
つまり、内臓の働きの良し悪しの結果が、顔の皮膚に表現されることになります。
例えば、腎臓の働きが悪いと(腰の大腰筋が弱くなり腰痛がおこる)血中に有害物質が多くなり、皮膚が浮腫んで水分が多くなるため、皮膚表面の光沢が無くなりくすんだものになってしまい、最終的に皮膚が荒らされて乾燥してきます。
このことは、首の胸鎖乳突筋(脳の副神経支配)繊維中の、腎臓と関係する、内分泌腺インジケーターの神経受容器を興奮させてしまい、あごから喉周囲の筋膜面積を狭窄してしまい、その奥を貫通する顔への血管を圧迫したり、関連する顔面部位の色素細胞に刺激を与え肌質変化を生じさせてしまいます。
また、このメカニズムで胃腸の働きが悪くなる(前鋸筋、烏口腕筋が弱くなり腕が疲れる)と栄養の吸収が悪くなります。
たとえば、ビタミンBが不足している状態で、アルコールを多くとると、胃酸の分泌が少なくなり、顔の皮膚が油性に傾き、目の周りの血管や頬の血管が広がって赤くなってきます。
また、肝臓が悪い(大胸筋胸肋部が弱くなりバストの張りがなくなる)と栄養の蓄えが出来なくなります。
つまり、肝臓が悪くなると、皮膚に必要なビタミンの貯蔵維持能力が低くなり、ビタミン不足となり、さらに解毒作用が低下してしまうため、門脈循環ルートから毒素が血中を回ることになり、
その結果として
肌は荒れてきて、日光に敏感になり赤くなってほてってきます。
さらに大腸での便秘が進むと直腸(大腿筋膜長筋・ハムストリングが弱くなり太ももが浮腫み太くなる)からの水分吸収が多くなり、糞便中の毒素が過剰に吸収されしまい肌が荒れてきます。
特に毛包の周りには血管が多いのでそこに毒素が溜りニキビ吹き出物が多くなります。
30代以上の女性の肌質で最も関係するのは、云うまでもなく、生殖器での女性ホルモンのアンバランスです。
たとえば、卵巣(内転筋群の筋力と関係する)でのエストロゲンは、動脈を広げて皮膚の血液循環を良くし柔らかくして、きめの細かい皮膚と、薄くて角層の肥厚が目立たない状態にします。
卵巣のホルモンの分泌が少なくなり(梨状筋や大臀筋が弱くなり腰痛がおこる)働きが悪くなると、本来排卵期で最大分泌の脳下垂体前葉からの性腺刺激ホルモン量が多くなり(左胸鎖乳突筋乳様突起部の緊張)、皮膚状態は体の不調に比例して、不安定になりカブレやすくなります。
また高温期での黄体ホルモン上昇(顔面横動静脈・頬骨顔面動静脈の頬骨部での動静脈血・耳下腺リンパ節での還流が滞留してしまうため皮膚は淀んだ状態になる)は、体温の上昇や男性ホルモンと同じ働きをするため、皮膚を油性に傾け肌を荒くします。
ここで、特に注目したいのは、黄体ホルモンは副腎皮質の原料でもあるということです。
副腎皮質ホルモンの分泌過剰(縫工筋の過緊張)は、男性ホルモの量を多くてしまい、油性の肌や角質の肥厚につながります。
副腎皮質が、低下して悪くなると(縫工筋が弱くなると膝が弱くなる)、疲れやすく、抵抗力がなくなり、皮膚の色素沈着が目立ってきて、特に頬の粘膜が黒くなり、シミが多くなってきます。
多くの場合、この副腎皮質と一緒に、女性ホルモンのバランスが多重にくずれたことによって、透明性がない肌色素の出来る原因と考えられます。
特に眼瞼に対側的に皮膚の色が、黒くなる眼瞼肝斑は、卵巣機能の悪化で起こり(中臀筋・小殿筋が弱くなるためお尻が横に広くなる)、また内分泌の中で特に副腎皮質機能の低下はシミの原因であることが多いようです。
また、皮膚の色素細胞は、神経系性のものであるため、精神的ストレスが、多くなればなるほど、それに対抗するため、副腎皮質の分泌は盛んになるため、この影響を受けやすい30代~40代、さらに中年以降の女性に多い感情ストレスが作り出す代謝残留成分が、そのまま肌に、色素として、否応なしに、露呈されてしまいます。
少しだけ詳しくお話しすると、
たとえば、過度の精神的緊張時やストレス中での、過呼吸は、吸気時に首の前斜角筋を過度に断続的に緊張させます。
このことで首の中央の頸椎は前方に移動し首が喉の方に移動して腫れます。機能的に首の上の骨と後頭骨は、後ろに移動(上頭斜筋の収縮過緊張と頭長筋の伸長緊張により)してしまい、首の付け根で固く緊張してしまい、頭全体は首に対して前に移動してしまいます。
後頭部での過緊張は、内外筋膜と頭蓋硬膜バランスを支える髄膜支柱繊維の非対称的な過緊張を起こし、縫合移動の力学的働きより、顔面骨の縫合部へストレスをかけてしまうため、顔面骨部位での歪みを誘発してしまい、特に眼窩部の左右の骨の位置バランスをくずすことになります。
さらに、詳しく云うと、顔の頬骨と上顎骨の縫合部には、全ての内臓と連絡する神経受容器(頬骨支柱繊維レセプター)が、左右に対象的に7個ずつあり、体全体の種類の痛みや緊張は全て頬骨部位に集まり、頬の周りの筋繊維や基質の機能に悪影響を与えます。
つまり、上あごと頬骨の周囲は、筋膜・筋骨格・内臓・腺分泌・神経系等の伝達情報の最終的な集合場所であるわけです。
このように、ストレスや内臓機能低下は、皮膚の色素沈着と大きく関係があり
だれでも抱えている、単なる不満があっても、シミはできやすいのです。
専門分野の多くの統計によると、女性ホルモンによる皮膚に影響が多いのは、月経直前1週間位の間で特に2~3日の間、この時、皮膚は不安定になっており、月経前には、皮膚うっ血を起こしやすく、下眼瞼の筋肉支持力低下と、内部脂肪組織の前方移動により静脈血の滞留が起こり、皮膚の薄い目の周りにクマができるといわれています。
これは、皮膚の白い人ほど目立ちます。
性周期での体温サイクルは、低温期に対して排卵日で0,2度低く、高温期で0,3度上昇
下垂体からの性腺刺激ホルモンは、排卵期で最大分泌量となるとされています。
これらの、ホルモンバランスの乱れが、体内の体温変動による各組織や器官の働きの変化と
深く関係しているのは、云うまでもありません。
体幹の静脈と違い、顔の静脈には弁が無いため、どの方向にも移動し、逆流しやすいため、
内分泌異常の結果、体重に変動が生じた場合などには
太った女性の皮膚は血管運動神経の機能低下がおこり、皮膚の毛細血管の透過性が高まってしまい、浮腫を生じることが多くなります。
そのため、皮膚の滑らかさが欠けてきくすんだ状態になります。
多くの女性が、気にする、褐色色の肝斑は、疲れると、色が濃くなり、月経直前または月経中に目立ってくると云われます。
この色素の陰影は、頬部の肌のファンディーションの奥から、はっきり浮き出て 見えてしまいます。
特に、この部位の皮膚の色が、薄茶色から黒くなるのは、明らかに、副腎皮質、卵巣の機能低下を主原因としており、そのことが、さらに皮膚を日光に対して、過敏にさせています。
色素細胞からのメラニンについては
メラニンは、約1か月周期で排泄され、皮膚から落ちてゆくルートと、血管やリンパ管を通して体外に排泄されるルートで新陳代謝をしています。
この様に考えると、肌質の内臓からの変位や色素沈着は、一つの臓器だけではなく、複数で多重の内臓の機能低下の蓄積が原因しており、
多くの女性が行っている肌質のための栄養供給をする以前に、感情(情動)ストレスの解消と、吸収や排泄を司っている内臓の、位置異常や、疲れを取り除くことでのみ可能になる、機能回復が、本質的に、大切であるといえます。