1月の美容矯正メッセージ

2019美容矯正の解釈学

 

質問者:YUKO-Wさん、東京都練馬区(美容矯正セラピスト)

 

様々な運動やエクササイズを行っていますが、私も含め、お客様の猫背がなかなか直らないのですが、その場合原因はどのようなことが考えられますか?

 

 

ご質問の回答です。

 

猫背の姿勢には、様々な心と体のアンバランスが関係していると考えられます。

まずは、一般的によく知られているのは

1、遺伝的な体型による問題 

2、成長期に形成される体の癖

スポーツや日常の姿勢特に子供のころから成人までの癖や運動の繰り返しパターンは個性的な姿勢の表現につながります。

3、老化による脊柱後彎症

アゴと頭は前に突き出し背中は丸背になり下腹部は膨らみます。

女性の場合、呼吸は上位肋骨での呼吸型ですが、脊柱後彎症の姿勢になるとその部分の肋骨が集束してしまい、呼吸による換気の働きが制限させれてしまいます。

老人になると背中の頸部と胸椎の付け根の部分が過度に盛り上がりさらに頭部とアゴが前方に突き出してしまい、首の前面の喉の左右に2本の筋膜の縦のラインと胸鎖乳突筋を包む筋膜のラインが側頭骨から胸骨に向かって斜めにはっきり浮いて出てきます。

 4、子宮内での胎児の時に形成される最初の姿勢。

次にあまりよく知られていないのが

実は、人の姿勢は生まれるずっと前からある程度決まっています。

ヒト胚子の発生4週目の終わりには初期の上肢・下肢、脳、脊髄、中枢神経系を保護する脊柱が発達してきます。

妊娠3か月には全ての構成要素は出来上がっており性別なども分かります。

そして、その後の子宮内での胎児の動きが脊柱の最終的な型を決めます。

具体的には、出産までの間の子宮内での頭部が右方向か左方向か両足の間に位置するのか腕はどのように周囲を巻き込んでいるかが最終的な背骨の形状に重要な要素になります。

5、内臓機能の低下による内臓の位置異常。

女性の場合は定期的な生理周期などが関係して体調の変化や痛みなども姿勢の変化の原因になります。

骨盤や腹部の内臓に問題があると、必ずと言っていいほど体を丸くしてその部分を護ろうとする姿勢をとります。

7、精神的 に不安定な状態による長期的な脱力姿勢

身体の歩行や運動、姿勢のパターンは個性をも表現しており、不安や情緒、活力、理性のような個人個人の個性を表します。

 骨格系や内臓系が原因の痛み以外では

 普段の姿勢で最も維持されているパターンは、情緒的な不安感に関連している警戒心や恐怖心に関連する姿勢です。

 最も一般的に経験するのは、突然舞い込んできた、ショッキングな情報などで驚かされた時に「息を止めてしまう」ことです。

普段の生活で、息を止めることは、望ましくない感覚を避けるためにほとんどの人が行う行動パターンです。

 さらに、私たちは社会の中で上手く生きて行くためにある程度むき出しの感情を隠すように様々な環境で教えられています。

例えば、子供のころに

怒りっぽい親は、時々子供を何とか泣き止ませようとします。

しかし、泣くのには何か訳があります。

一つには肺から空気を全て吐き出させるのには良い方法です。

全身にあるどこかの問題に取り組むことにもなります。

怒られてから子供が泣くのを止めると、子供の身体は締め付けられ、ちじこまり、緊張が高くなります。

他にもよくある、「それに触らないで」、「そこでじっとしていて」、「大きな声を上げないで」等があります。

子供が何か活動を止めるときには、その勢いが抑えられてしまいます。

その時に子供が頼みとするのは呼吸の制限や背中の緊張、アゴなどのいくつかの身体の部分を固定することです。

 この時が子供や大人の感情が結合組織に蓄えられる瞬間です。

大人の場合も同じで会社や組織内での規制や命令、家庭内でのルールや仕組み等に従う時には同じことが起こります。

 この様に、私たちの多くの感情は体のどこかを緊張させる身体的経験を通して現れます。

 例えば、不安や何かに対して警戒している状態の時には息を止めてしまっており

呼吸のリズムを乱したり同時に何かを考えることが難しくなります。

 この様な時、体の部分では、肩の腋窩の内側や肋骨の上部・下部の部分が殆ど動かず、しっかりとした呼吸は殆どできません。

 そして、この場合には下部胸郭はたる状になったり丸くなります。

そして、背中の頸部と胸部の付け根の部分が盛り上がり、肩が挙上して、巻き肩、猫背姿勢が形成されてしまいます。

 この状況の長期化は腹部の膨大と連鎖して腹筋を緩めてしまいます。

 さらに、腰部から骨盤や大腿骨に付着している大腰筋の過緊張が起こります。

最終的に大腰筋の過緊張が引き金になり脊柱の伸展に制限がもたらされ結果的に腰痛や関連部位の違和感が起こるメカニズムとなります。

 不安感,恐怖心,心配事の長期的継続は呼吸制限や脱力姿勢の原因であり猫背姿勢や体の様々な症状の原因となっています。

 

 

以上のことから

猫背姿勢になる原因は沢山ありますので

一般的に広まっている姿勢エクササイズ

のみで、根本的に改善することは難しいと考えられます。

 

 

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください