2月の美容矯正メッセージ

2020素肌美人への美容矯正改革

 

Miwako-Kさん(栃木県日光市、美容矯正セラピスト・美容師)

毎年この時期になるとアレルギーの花粉対策をするのですが、呼吸が浅くなり、くしゃみが多くなり、目がショボショボしたり、ひどくなると、顔が土気色になり肌がガサガサになります。さらにマスクをしてメイクをするとお化粧がよれて大変なことになるためメイクもできません。
何故、花粉症になると肌が荒れるのかそのメカニズムを教えて下さい。

 

質問の回答です。

まず、一般論として、近年この時期は花粉による肺を含む呼吸器系や循環器系への影響が懸念されています。

実はこれらがアレルゲンとなり、肌にも悪影響を与えます。

一般的によく知られているように、花粉や気発性の化学物質(飛散抗原)は肌に触れるとかゆみや紅斑を引き起こします。

その刺激によって掻いたりこすったりするので、さらに皮膚が乾燥しがちになります。

具体的には、スギやヒノキで反応する方が圧倒的に多いのですが、初夏にはカモガヤ、イネ、オオアワガエリ、夏の終わりにはキリンソウ、ブタクサ、ヨモギ、冬に向かってキンモクセイ、シラカバ、ハンノキなどのように、花粉は一年中私たちの周りを飛んでいます。

肌が花粉や大気汚染物質にさらされるとバリア機能(角質層)が低下して敏感になりダメージを受けやすい状態になります。
花粉も肌機能を低下させ、特に「敏感肌」の人にとっては大きな問題になります。

その結果として、メラニン色素を誘発させてシミの原因となったり、皮脂の酸化による刺激でニキビの炎症を招いて悪化させたり、真皮層にあるコラーゲンやエラスチンを破壊し、シワ、たるみ、肌の老化を促進してします。

それに伴うように風邪をひきやすくなったり、疲れがとれないといった症状がみられたら要注意です。

ここで参考までに顔の荒れるパーツ部分と関係する呼吸器やほかの内臓についてお話しします。

一般の皮膚科学の世界ではあまり詳しく知られていませんが、顔面の皮膚は全て骨格筋の筋力や内臓の働きに関係しています。

これは、皮膚の表面の表皮(外胚葉)やその下にある真皮(中胚葉)は全て身体の骨格筋や内臓と神経受容器を通じて影響し合っているからです。

例えば、太ももの前の筋肉が弱って浮腫んでくると眉間の部分の顔面筋膜と皮膚の受容器が破損します。

その結果、その部分が弛んだりシワが出来たりします。

これは感情を表す表情筋の働きとは関係なく起こります。

大腿四頭筋、特に大腿直筋が弱るということは骨盤の前・後傾のバランスが不安定になることで膝の問題が起こったり、内臓の小腸が弱っていることを意味しています。

驚くような話ですが、このことが眉間の部分の弛みやシワと関係しているのです。

 

また眉毛の上の部分やオデコ部分が凸凹になって弛んだりシワになっている場合は

足首の外反や内反の動きに関係する腓骨筋・脛骨筋・上部僧帽筋等の筋力低下があります。

その状態が眉毛の上やおでこの受容器を破損して筋膜や皮膚の弾力性を低下してしまいます。

おでこのシワや凸凹と偏平足やO脚があり足の外側で歩くために靴の外側が減っているような場合、視力が低下したり、一緒に内臓の膀胱や直腸の働きに問題が起こると考えられます。

他の顔面のパーツでは

1、呼吸器(三角筋・前鋸筋)・心臓(肩甲下筋)・甲状腺(肩甲骨の腱板筋群)は

乾燥が多く起こる頬からフェイスラインのエリアが関係します。

多くの専門家による研究によれば、このエリアにシミやホクロが急増した場合は、肺の粘膜や甲状腺機能のアンバランス、心臓機能の問題と関係しているとも言われています。

また、これらと結腸(ハムストリング筋)とは互いに影響し合っているため、アンバランスな食事を続けていると腸内細菌バランスを乱し、腸粘膜にダメージを与えることになり、さらにこの頬周りの部分の悪化の原因になります。

2、膵臓(広背筋)・小腸(大腿四頭筋)胃(胸鎖乳突筋)はこめかみの周辺と鼻筋の中央の鼻背から目の下(下眼瞼)にかけてのエリアです。

特に膵臓・小腸・胃の機能低下はこの部分のシミ、色素沈着、ホクロなどが現れている顔に代表されます。

またこれらは口周りの部分にも関係します。

ニキビ、法令線や口もとのシワが気になる場合は

善玉菌不足などの腸内細菌のアンバランスや胃酸等の胃液のアンバランスによる消化不良はそのまま肌の汚れになり、特に額のニキビやホウレイ線が深い人は腸の機能低下が疑われます。

またこの部分は精神的なメンタル面の疲労も蓄積する部分で額や口まわりに変なシワがあるようなら、精神面のストレスを疑ってもいいことになります。

3、婦人科系の子宮(梨状筋・内転筋)・卵巣(大殿筋・中小殿筋)はアゴ先に関係します。
この部分は一般的な角質ケアをしてもキレイになりにくい場所で
そして口の上・下(口輪筋)も子宮と卵巣、つまり生殖器に関係します。
あごにできる吹き出物は、生理不順や婦人科系の機能の弱まりのサインであることが多く、婦人科系が悪いと膀胱も不調になりがちで、あごの下のほうにブツブツが出る時は、膀胱の不調も疑われることになります。

このような考え方から言うと、体内の水分を調節する働きや生殖器やホルモンのバランス、中枢神経などのエネルギーが機能が低下すると、生理不順や更年期障害を招きやすくなるために肌質が劣化するということになります。

特に、子宮卵巣(梨状筋・大殿筋・内転筋)と関係する女性ホルモンのバランスが乱れると、顎に吹き出物が出やすくなります。

今回の呼吸器(三角筋・前鋸筋)の関係する風邪や咳ぜんそく花粉症などは、頬周りや鼻の皮膚の肌質と深く関係しているといえます。

さらにこれには体温調節機能(小円筋)や、感染症を防ぐ免疫機能(棘下筋)も含まれます。

ちょうど今の季節は風邪が治りかけた頃咳が止まらなくなる人や、寒暖差で風邪をぶり返す人も増えてきます。

肌荒れの多くは乾燥による炎症ですが、時々見逃してはいけない病気のサインが隠れている場合もあります。

生体反応による皮膚症状・デルマドロームの様な病気のサインでは目まわりの紅斑、ニキビなどの症状が出ます。

そしてさらに肝臓の機能が低下することによるニキビ(ヘパティックアクネ)、副腎系の分泌状態が悪いことによるニキビ、高脂血症や脂質代謝異常によるニキビなどがあります。
また、中高年、癌年齢になって目が盛り上がるように腫れて「なんとなく紫外線に弱いな」と感じるようになり目の縁のところに対照に出血性の紅斑(ヘリオトロープ疹)が出た場合、内臓癌のサインのことがあります。
筋肉の痛さやだるさを伴うと皮膚筋炎(膠原病のひとつ)が考えられます。
他にも内臓病変と関係して出る皮膚症状はたくさんありますが「ふつうと違う」「いつもと違う」皮膚症状だと感じたら注意が必要です。

この場合は迷わず専門医師のいる病院を受診することをお勧めします。